映画『珍遊記』が2月27日に公開を迎え、東京・新宿バルト9にて、主演の松山ケンイチをはじめ、共演の倉科カナ、溝端淳平、田山涼成、温水洋一、ピエール瀧と、脚本の松原秀、鬼ヶ島・おおかわら、監督の山口雄大が初日舞台挨拶に登壇した。
本作は、1990年より週間少年ジャンプに連載され、シリーズ累計販売部数約400万部を記録した、漫☆画太郎の大人気ギャグ漫画「珍遊記～太郎とゆかいな仲間たち～」を実写映画化。天下の不良少年・山田太郎と坊主・玄奘が、天竺を目指し旅を続ける珍道中を描くコメディ。
満席の会場を見回し、「朝一から見る映画じゃないと思いますが･･･(笑)、劇場に足を運んでいただきありがとうございます」と挨拶すると、倉科も、「朝早くから、こんなお下品な映画のために来くださってありがとうございます」と続けた。
龍翔役の溝端は「豚っ鼻をつけようかと迷ったんですが、今日はきれいなままで来ました」と爽やかな笑顔をみせ、温水は「こんなクソ素晴らしい作品に出られてよかったです。ただ、僕だけほとんど特殊メイクをしていない･･･」と自虐ネタで会場を沸かした。一方、変身前の山田太郎を演じる、ピエール瀧は、「特殊メイクに3時間。出来上がりを見ても誰だかわからない。俺じゃなくてもよくね？って感じ(笑)。夜中3時まで撮影して、朝6時にはまた撮影。メイクを落とす意味がない･･･」と恨み節。
じじい役の田山は、ばばあ役の笹野高史と共演を喜び、「まさかあの方と、野原で、子供を生む行為を･･･(笑)。 ともに60歳を過ぎていますが、20歳くらいの気持ちでやりました。（笹野を）好きになっちゃった！」と満面の笑みを浮かべた。
漫画原作の映画化に挑んだ松山は、「原作ものは外見はもちろんですが、内面の部分が大事」とコメント。太郎役を演じるにあたって、「『七人の侍』の三船敏郎さん、『無責任男』の植木等さん、そして千原せいじさん。あとは松岡修造さん。修造さんの“日めくりカレンダー”を参考にさせてもらいました」と明かし、会場の笑いを誘った。
この日、MCも任された鬼ヶ島・おおかわらから、「もし続編があったらやりますか？」と聞かれた倉科は「やりません！」と即答。「撮影中は本当につらくて、もう無理と思ったけど、時間が経つにつれてまたやりたいなぁと思ってきたのですが、松山さんが『カナちゃんがバトルスーツを着ないとやらない』って言い出して･･･」と話すと、松山は「玄奘って、衣装のせいで動きが制約されていますよね。カナちゃんは抜群のプロポーションを持っているんだから、冒頭からこういう感じ（この日の衣装）にしたほうがいい」とすると、ピエールも、「次は玄奘が素っ裸で出ればいいんじゃない？ 女優さんはやりますよ！やる、やる」と煽れば、山口監督まで「続編できるかできないかはカナちゃん次第だね」と、言いたい放題に。
なお、今作は台湾、香港、マカオなどでの公開が決定し、多くのオファーが来ていることを伝えられると、会場から大きな拍手が。山口監督は「ヤバいですね。日本がこういう国だと思われてしまう」と苦笑い。『西遊記』は特にアジアでは有名な作品。「日本流にアレンジしたらこうなった･･･と、広まってしまうのが心配。でも全部原作者の画太郎のせいで、僕らのせいではありませんから」と開き直った。
最後に、松山が「下ネタも多いですが、なんとこの映画、規制がないんです。続編はすっぽんぽんで出られるらしいんで、わからないですけど」と、またジョークを飛ばしつつ、「3才から観られるので、ぜひお子さんと一緒に劇場に来ていただければ大喜びすると思います」とPRし、舞台挨拶を締めくくった。
＜STORY＞
天竺を目指して旅を続けていた坊主・玄奘は、偶然立ち寄った家のじじいとばばあに天下の不良少年・山田太郎を更生させて欲しいと頼まれ、宝珠の力で恐るべき妖力を封印するが、嫌々ながら太郎を引き取ることになり、何の因果か共に旅をする羽目に・・・果たして、彼らは無事に天竺まで辿り着くことが出来るのか？（いや、出来ない！）
出演：松山ケンイチ 倉科カナ 溝端淳平 田山涼成 笹野高史 温水洋一 ピエール瀧
監督・編集：山口雄大
原作：漫☆画太郎「珍遊記～太郎とゆかいな仲間たち～」（集英社刊）
脚本：おおかわら／松原 秀
配給：東映
製作：「珍遊記」製作委員会（DLE／博報堂ＤＹミュージック＆ピクチャーズ／東映／木下グループ／SDP／東映ビデオ）
ⓒ漫☆画太郎／集英社・「珍遊記」製作委員会
公式サイト：http://chinyuuki.com/
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